そろそろネットとリアルの差別化は止めないか

ちょっと書きたくなったので.

http://d.hatena.ne.jp/LM-7/20091111/1257948660

最後にもっとも重要なのが仮想世界のルールである。ユーザ調査によって明らかになったのは、世知辛い現実とは異なり、自分の活動や努力が正しく報われる「公平」な社会が強く求められるという事実だ。ルールはユーザの納得できるものでなくてはならず、そして現実よりも楽しいと感じられるものでなくてはならない。

そういうものだろうか.得てしてこういう場合に文句を言う人の割合は,全ユーザ数に比べて圧倒的に少ないのが実情.某国産オンラインRPGもそんな感じ.

そして

http://d.hatena.ne.jp/Nachbar/20091112/p1

公平に見えるようで全く公平でない競争が裏では展開される。

「いやーテスト勉強なんか全然してないよー」

 と言いつつ必死で勉強していた人間がいたように、

「こんなネトゲに金払うわけないじゃん」

 と表向きは笑いながら課金に手を伸ばす人間は存在しているのだ。

 有料化直後にクレカの漏洩問題が発生してミソがついてしまったが、きっと文句をつけていた人間の何割かは

「金を払いつつ文句を言う」

こういう人が多いのも実情である.「RMTうぜー」とか言いつつ,買っている人は買っていたりする.

そもそも「公平である」というのはどういう状況かにも依存する.「時間をかければそれ相応の価値を創造できる」と言うことは,逆に言えば「時間を割けない人は価値が低い」となってしまい,「時間を掛けられない人に対して公平ではない」ということになる.これは「先行組」と「後発組」の差にも当てはまる.逆に「お金を掛ければいいものがもらえる」だと貧富の差が公平性を崩してしまう.

後者の方がより人々の苛立ちを誘うので,クレームがつきやすく荒れる原因でもあるのだが,どちらにせよ公平ではない.そもそも仮想世界だからと言っても,人間同士が関わり合うのだから,現実世界と同じことが起こるのはあたりまえなのではないだろうか.もちろん世界を提供しているのも現実世界の会社なのだから,こういう問題はいつも起こりうる.

もうそろそろ「リアルをネットに持ち込むな!」とか「ネットとリアルは違う」とか言うのは止めた方がいいんじゃないだろうか.結局のところ,人と人が「何で」繋がっているかぐらいしか差はないんだから.

 
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