優秀な若者にオススメされて読んでみたんですが、常々思っていたことがちゃんと学問として検証されていたようで、ものすごく腑に落ちたので紹介してみます。
著者: アンダース エリクソン, ロバート プール
出版日: 2016-07-29
出版社/メーカー: 文藝春秋
カテゴリ: Book
昔から「いわゆる生まれ持った才能はない」と思っていたんですが、それを研究や実験を通じて解説されていて、しかもどうすれば能力を伸ばせるのかが書かれていて非常に興味深かったです。
特に新卒エンジニアの採用をしていると、いまの能力で評価するのか将来の伸び率で評価するのか難しい部分があるんですが、個人的には「技術力を伸ばすことはできる」と考えているので、どちらかと言うとカルチャーマッチのほうを重視したりしてました。
とは言え、じゃあどうやって伸ばすのかと言われると答えられないんですよね。自分がどうやって成長してきたのかはある程度わかっているけど、それを他人に適用できるのかと言われれば無理だと断言できる。なぜなら趣味嗜好も違うだろうし、家庭や生育してきた環境も違う。前提条件が違うのに方法論だけ適用してもうまくいかないので、そういう相談をされたときにはあまり自分のことを話さないようにしてました。
上記の本にはその方法として例えば、
- 具体的な目標を立ててそれ目指して練習する
- できる人に適切なフィードバックを得られるような環境でやる
- コンフォートゾーン(居心地ところ)から外に出て練習する
と書かれています。3番目なんて僕の好きな情熱プログラマーの「一番の下手くそでいよう」というのに近いかなと、自分の中にスッと入ってきました。
先日のポエムにも書いたんですが、「限界的練習で技術力は伸ばせる」という前提なら、いろいろ採用の仕方も変わってくるなと改めて考えさせられました。もちろん今度は教育が大変になるんですが。
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