技術者はもっと説明責任を果たすべき

まあ単純なことなんですが、営業や企画の人に技術用語を捲し立てる人がわりと多いですよね、と言うこと。

下手な専門用語を使うことで自分の首を絞める

そういう時に限って、聞いてた人が拡大解釈してしまい、あとでいろいろ大変な目にあうことは少なくありません。「いや、そういう意味じゃなくてですね…」「でも、もうお客さんに言っちゃったよ?」なんで言う、ありがちな会話が繰り広げられたりするわけです。こうなってはいくら口論しても取り返しがつかないことが多いので、仕方なく作業することを強いられます。でもどうしてこうなってしまうのか。

本質を理解していないと説明できない

私自身もそうですが、用語の本質を理解していないと人に説明することはできません。大学・大学院とお世話になった先生に、「絵を描いて説明して。絵を描けないということは、ちゃんと理解していないということ」とよく言われました。自分が理解していればそれを図示して、つまり本質をわかりやすく絵に描けるはずだというのです。最初はよくわかってなかったのですが、博士課程あたりでその重要性を理解できた気がしています。物事の本質を理解せずに話をしようとしてもうまく伝わらないだけでなく、間違った認識を与えてしまうこともあります。

ちゃんと説明するのは難しい

では、本質を理解した上で話せばいいのかというと、そうでもありません。今度は何が必要とされているのかを認識しないと、的外れな内容を説明してしまいかねません。つまり聞き手の状況や認識を考慮して説明する必要があるのです。仕事であればその全容を把握して、何が問題となっているのかを理解しないと大変なことになります。的外れな回答になってしまって、やったこと全てを巻き直しなんてことになりかねません。

相手の立場になって考える

そう言う意味で簡単なようで意外にできないのが、相手の立場で物事を考えるということ。「俺はそうは思わない」と決め付けずに、何故その結論になったのかを考えないと、いつまでも状況は変わりません。とは言え、どうしても理解できない時もあるでしょう。その時は新天地を目指せばいいだけです。

「できないこと」じゃなく、「できること」をまず言おう

また「それじゃ無理ですよ、だって・・・」といきなり言うのではなく、「これではどうですか」と提案することも重要です。一見当たり前のことですが、意外にできないものです。面倒な実装になりそうだったり、手間がかかったりと、ネガティブなイメージが先行してしまうことが多いからでしょうか。でも結局「無理ですよ」といって別の大きな手間がかかってしまうことって多くないですか?そう言うのから脱却するためにも、否定から入るのではなく肯定から行くべきだと感じています。

扱いにくい人にならないように

また仕事が増えるだけなら、まあそれもよくないのですが、まだましですが、社内の信用を失うことになる可能性があります。「あの人何言ってるかわかんないよ」や「あの人話しにくいし扱いにくい」と言われるようになってはおしまいです。私自身は、難しいことや不可能そうなことを、自分のアイデアや技術力でなんとかしてこそ、技術者の本領発揮なわけですから、「そんなの無理ですよ」という前に一つでもアイデアを出して見たいと思っています。

 
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