著者: 伊藤 祐策, 富田 陽介, 三上 喜之
出版日: 2010-04-30
出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
カテゴリ: Book
@yoshukiさんに献本していただきました。ありがとうございます。と言うわけで、書評を。
またもや端末識別番号問題
まず最初に残念な点を。最後の章でjpmobileを使わないで自前で機能を実装しているのですが、セッション管理に端末識別番号を利用してしまっています。これは高木さんがよく言われている由々しき問題で、エンジニアとしてはやってはいけないことのはずです。
ここまで破綻しているケータイID認証(簡単ログイン) on 高木浩光@自宅の日記
せっかくその前の章でSession Fixationの話がでたのに、最後にそれを台無しにしてしまう内容は、少し残念でした。Railsで携帯サイト開発の初の本なのでよけいに。書評でこんなこと書いてしまうのはどうかとも思ったのですが、携帯サービス開発をしている身としては、書かざるを得ませんでした。
あと途中から、あまりRubyのコードを書かない人なのかな?と思わせる部分が見受けられました。if 〜 then
だったり、文中のメソッドがget_mobile_id()
と括弧がついていたり。気になったのはその辺りでしょうか。
Railsで携帯サイト開発する人は一通り目を通すべき
とは言え、端末識別番号のこと以外ではお勧めできる本となっています。jpmobileの使い方からPCで絵文字を出す方法まで、かなり実践的な内容です。特にPCで絵文字は携帯/PC両対応のサイトを作るときには必ず出てくる問題で、それが詳しく書かれています。Railsで携帯サイト開発をする人は、一度は目を通しておいて損はしないでしょう。
そしてまとめ
これはもうjpmobile on Rails3という本を書くしかないですよね(多少違う)。先を越された感をぬぐい去れないので、@yoshukiさんとはどこかで飲み明かしたいと思いました。さてjpmobileがんばろう。
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