マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

  • 著者/訳者:P・F. ドラッカー 上田 惇生
  • 出版社:ダイヤモンド社( 2001-12-14 )
  • 単行本:302 ページ

流行りらしいので読んでみました。

マネジメントの誤解

以前は「そもそもマネジメントって管理でしょ?」ぐらいに軽くしか考えてなかったのが、ここしばらくは「生産性を上げる管理方法で組織では重要」と言う認識に。で、一度しっかり読んでみたいと思って買ってみたのですが、「なるほど」と唸ることが多い充実した内容でした。

特に「マネジメントが内向きになるのは危険だ」ということ。組織のマネジメントなのだから、当然のように中の人の管理だろと思ってたのですが、一般的な「=部下を管理」という趣旨で語られることはほとんどなく、「組織とは」「何をマネジメントするのか」「マネジメントとはそもそもなにか」が、適宜例を出しながら紹介されていきます。

あくまでも成果

「目的は組織に成果を上げさせることであり、マネジメントはその道具に過ぎない」ことは、あたりまえではあるものの、捉えにくい概念であるために、しばしばおざなりにされてしまいます。そして「部下の仕事を管理する」ことに注力してしまい、仕事をこなすことが主目的になってしまう。こうすると組織内の動機や士気は下がってしまうために、成果を上げ続けることができない。大企業なんかがよく陥る悪い循環、停滞ってこういう所から始まるのではないでしょうか。本来の目的である「成果を上げる」ことを意識していかないとまずいなと感じました。

トップマネジメントとイノベーションと成長

「イノベーションとはリスクを冒すこと」というのもよく言われますが、それを系統だてて説明されているのが印象的でした。また「トップマネジメントとは名ばかりの役員会」というのも、衰退している日本企業に当てはまるのではと感じました。伸びてる企業って、本当のトップマネジメントができているのでしょうね。

重要なのは真摯さ

最後に重要なのは真摯さ。能力があっても真摯さがなければマネジャーにはなれないと言うのは、「あぁ、そういうことか」といろいろ納得させられた言葉でした。真摯さというのは真面目さとは違う感じがあり、またがむしゃらとも違う、まさしくマネジャーに必要な資質だと感じました。

違うジャンルの書籍を読むたびに思うのですが、世にいる数多くいるエンジニアこそ、この手の書籍を読み、世界や社会に影響力を発揮できる人物になるべきなんじゃないかなと、思った一冊でした。

 
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これからの「正義」の話をしよう——いまを生き延びるための哲学

  • 著者/訳者:マイケル・サンデル
  • 出版社:早川書房( 2010-05-22 )
  • 単行本:384 ページ

正直、この書籍を読んだところで、正義とはなんなのか、自由とはなんなのかはわかりません。と言うか、そんなものに答えを出せるような書籍はないでしょう。ではなんのためなのか。やはり議論するための素地としての教養を身につけるための書籍でしょう。社会における道徳や正義をテーマとして、過去の哲学者の見解を列挙し、その考察を解説することで、いまどうあるべきかを考えようと言う内容だと、私は感じました。

自由とはなにか

読んでいる最中、自由であるとはなにかと言う観点から、この前に読んだのフリーソフトウェアのことを思い出しました。そこでは「自然権としての自由」と言う話だったのですが、そもそも「自由なんだったら自分が思うとおりにする自由もあるんじゃないか」と疑問に思っていました。ただ「他者の自由を制限してまで自由を行使することはできない」と書かれていました。

『これからの「正義」の話をしよう』を読んだあとに考えてみるに、功利主義的には「たとえ他者の自由を制限しても、全体として幸福度が増すのであれば、そちらのほうが優先される」となり、「ソフトウェアをフリーにする必要は場合によりけり」と結論づけられます。では道徳的観点からはどうなのか、自律的に自由な観点からはどうかと、いろいろ考えるとまた違う結論が出てきそうです。

言説の貧困化

また最後の方に書かれていた、「言説の貧困化」と言うのが、現代社会で問題になっているのではないかと感じました。最近は、どんなニュースでもゴシップのように報道され、それを民衆が面白がる世の中になってしまったと言う感じが否めません。原因がどこにあるのかはわかりませんが、政治がゴシップ記事のようなやりとりをしているようでは、世の中もこんな感じになって仕方ないのかなと思ってしまいました。

考察する必要性を再認識するために

どこからともなく流れてきた情報を鵜呑みにするのではなく、自分ので調査してしっかり考える力、考察力を高めると言う観点から、この書籍を読むことをおすすめします。道徳観や政治の話も重要なのですが、それ以上に「考えるということ」の必要性、重要性を再認識するためにも、読んでみてはいかがでしょうか。

 
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はじめの一歩を踏み出そう—成功する人たちの起業術

  • 著者/訳者:マイケル・E. ガーバー
  • 出版社:世界文化社( 2003-05 )
  • 単行本:247 ページ

一昨年の仙台Ruby会議02で、確か@xibbarさんだったかな、起業するならこれは読むべきと言う話をしていて、さらに@t_wadaさんも持ってきていて、そんなならとりあえず買っておくかと買っておいた本でした。最近思うところあって読んでみたのですが、なんとなくあの場で親方達が話していたことがわかったような気がします。

内容的には、スモールビジネスとして起業する上で理解しなければいけないこと、特にエンジニアなどの職人が起業する上で以て置かなければ失敗してしまう考え方を記した、バイブル的な本ですね。「こんな会社嫌だ!あんなんでいいなら俺が会社作ったほうが絶対うまく行くって!」と思って起業しても失敗するか苦しむだけだよと、非常に分かりやすく説明されていました。

いくつか気になったキーワードと感想など。

「起業家」「マネージャー」「職人」の3つの人格

これは仙台Ruby会議02でも話が出たのですが、経営者にはこの3つの人格が必要だそうです。しかもバランスよく持たないといけない。エンジニアはだいたい「職人」なので、普段の仕事に没頭して他のことをやりたくなくなる、逃避してしまって会社としては成り立たなくなる。「」と「経営」は違うんだよと、実例を出しながら説明されてます。

読んでて思ったのが、一昨年までの自分は「職人」だったんだなと言うこと。瑣末なことから逃げて、コード書いてればいいやと思って部分があります。もちろん突き詰めたいと言う思いはあるのですが、そうではない部分で、マネージメントや経営から逃げてたなーと思いました。

ただここ最近は、どちらかというと「マネージャー」思考が多くなり、また経営についてもいろいろと勉強したいなと思ってるので、バランス取れてきたのかな?とか考えてます。いいのか悪いのかはよくわかりませんが。バランス取れたら何かいいことあるわけでもないので、微妙な気がしないでもないですが。なんかあったときに、誰か雇ってくれるでしょうか。

マニュアル

この本ではマニュアルを作れと言われるのですが、作ったあとが重要ですね。運用と更新を繰り返して良くしていくというイテレーションは、どのジャンルでも重要ということでしょう。作って、はい、終わり、では、何も良くならないことを肝に銘じたいですね。

何でもデータを取って分析する

またマニュアルにしたことの効果測定も重要で、それを分析する必要があります。特に自分がやったことに対する評価を数値的に見るっていうのもいいですね。例えばエディタを変えてみて、コードを書くスピードに変化があったか、MacBook Airにしてコード書く量に変化はあったかなど、プログラマでもこれはあてはまります。好き嫌いもあるでしょうが、生産性が上がったかどうか、これから上がるのかどうかなど、評価すべき点はたくさんありそうです。

顧客は直感で決める

そういう意味では髭面はやばい。
例えばサイトの色合いとか見た感じの安心感などで、そのサービスを使うか決めてしまうことってありますよね。日本人にあまり受け入れられていないFacebookなんかは、直感的にわかりづらいんですよね、なんか。パッとわかるデザインの重要性や、ターゲットの嗜好を知ることなど、簡単にできる割に効果の高いマーケティング手法が紹介されていました。

起業しないエンジニアでも読むべき

で、最後は「起業しようぜ!」で終わるのですが、この本を読んで理解すれば、起業しなくとも仕事に対する考え方が変わると思います。特に今ベンチャーと言われる企業にいる方は、ここに書かれていることを実践してみてはいかがでしょうか。きっと視点が変わることで視野が広がり、よい気持ちで仕事に取り組めることになると思います。

もしくは起業したくてたまらなくなるかもしれませんが :)

 
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Twitter献本というのでしょうか、@takeuchさんのつぶやきをRTして見たらなんと本が届きました(ちょっと違う)。ありがとうございます。

ツイッター仕事で役立つ即効ワザ57

  • 著者/訳者:日経PC21
  • 出版社:日経BP社( 2010-04-29 )
  • 単行本(ソフトカバー):136 ページ

さて本の内容ですが、一言で言うと「これから始めるなら、とりあえず読んでおけ」という内容です。アカウントをとるところから、iPhoneや携帯電話での利用方法、投稿やフォローの仕方など、一通りのことが記載されています。

これは良いなと思ったのが、「とりあえずX人程度フォローしてみよう」という下り。それとつぶやき方のコツ。このあたりって始めたときに何して良いのか分からなくなって、そのまま止めてしまった人に是非読んで欲しい。そんな内容でした。

また企業アカウントについても書かれているのも、この本の特徴です。これからTwitterを始めようと考えている会社にとっては、手引きになる内容です。うまくTwitterを広報に使おうと考えている方は、一度読んでみることを強くお勧めします。

まあ実はReplyとMentionの違いをよく理解してなかったので、非常に助かったりしました。「Twitterのことはもう知ってるよ」という方も、「ほー」と思うことがあるのではないでしょうか。私にとってはそれくらい充実した内容だったりしました。

 
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Ruby on Rails携帯サイト開発技法

  • 著者/訳者:伊藤 祐策 富田 陽介 三上 喜之
  • 出版社:ソフトバンククリエイティブ( 2010-04-30 )
  • 大型本:312 ページ

@yoshukiさんに献本していただきました。ありがとうございます。と言うわけで、書評を。

またもや端末識別番号問題

まず最初に残念な点を。最後の章でjpmobileを使わないで自前で機能を実装しているのですが、セッション管理に端末識別番号を利用してしまっています。これは高木さんがよく言われている由々しき問題で、エンジニアとしてはやってはいけないことのはずです。

ここまで破綻しているケータイID認証(簡単ログイン) on 高木浩光@自宅の日記

せっかくその前の章でSession Fixationの話がでたのに、最後にそれを台無しにしてしまう内容は、少し残念でした。Railsで携帯サイト開発の初の本なのでよけいに。書評でこんなこと書いてしまうのはどうかとも思ったのですが、携帯サービス開発をしている身としては、書かざるを得ませんでした。

あと途中から、あまりRubyのコードを書かない人なのかな?と思わせる部分が見受けられました。ifthenだったり、文中のメソッドがget_mobile_id()と括弧がついていたり。気になったのはその辺りでしょうか。

Railsで携帯サイト開発する人は一通り目を通すべき

とは言え、端末識別番号のこと以外ではお勧めできる本となっています。jpmobileの使い方からPCで絵文字を出す方法まで、かなり実践的な内容です。特にPCで絵文字は携帯/PC両対応のサイトを作るときには必ず出てくる問題で、それが詳しく書かれています。Railsで携帯サイト開発をする人は、一度は目を通しておいて損はしないでしょう。

そしてまとめ

これはもうjpmobile on Rails3という本を書くしかないですよね(多少違う)。先を越された感をぬぐい去れないので、@yoshukiさんとはどこかで飲み明かしたいと思いました。さてjpmobileがんばろう。

 
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