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2004年5月20日

[thesis] すれ違うユーザーとメーカーの意志

JASRAC、2003年度業績説明会を開催。DVDの著作権利用料が伸張
-「Winnyは“包丁”というより“ピストル”」
確かに「包丁というよりピストル」と言えばそうだが, 今では芸術的価値があるとは言え, 日本刀は本来人を殺すために作られたものだし, ピストルは弓矢やボウガンの延長として作られているはずだ. そう言う例え方をしたならば, 拳銃製造業者やその各部品を作っている人たちは, 例え下請けであったとしても全員殺人幇助で逮捕されるべきだろう.

ユーザーは音楽や映像を安く手に入れたいと思っている. それは今の価格が妥当ではないと感じるからだろう. そもそも音楽とは芸術であるのだから, それを欲する人たちが,その当人に対価を支払って手に入れる部類ものだ. 今の音楽業界では本当に対価が当人に支払われているのだろうか. 通常のCDアルバムは1枚で3,000円するのだが, CDのプレス費用とジャケット印刷代,つまり製造原価はたかだか数十円程度のものだろう. 3,000円という価格の内訳はどうなっているのかを知りたい人たちは多いだろう. そこに広告費やメーカーの利益が多く含まれているとすれば, 買う気も失せると言うものだ. メーカーも企業であるのだから,利益追求するのはもっともな話だが, 音楽が芸術である以上は一般的な商品と同等に扱うのがよい方法とはとても思えない.

いい加減にDigital Ageにおける著作権のあり方を考えて欲しいと思う. デジタルデータである以上,100%完全なコピーを作り出すことは可能なのだ. そこに暗号化や透かしなどの保護機能を入れたところで, 再生時に解除しなければならない以上,何らかの方法によって打ち破れることは自明の理だ. ならば複製されることを前提に物事を考えなければならないのではないだろうか. メーカーとユーザーのイタチごっこに,もううんざりしたくないのだが.

Posted by Rust Stnard at 10:50